日本語キーボード考(転)2007年09月15日 01時10分

 前記事 ”日本語キーボード考(改)”

 親指シフトは一般に普及することはあり
ませんでした。
 ヘボな規格なんだったら、じゃあ、経産省
が責任取って、規格を作り直しゃいいじゃん
か! …ということになりますよね。

 ということで、指が動く範囲を3段に押さえて、
良く使う文字が右手・左手の負荷が分散
されるように … と、考え抜かれた新しい
配列が発明されたのです。
 JIS X6004-1986 がそれです。

 ”新JIS配列”
 (別ウィキ窓で開きます)

 やったぁ。

 …でも、この配列も、殆ど世に出ることも
ないまま、1999年には「使われない」という
理由で廃止されてしまいました。

 メーカの努力不足というよりも、もう、ユーザ
の目がJIS配列になじんでしまって、新JIS
配列のキーボードを受け付けない、だから、
出しても売れない、売れないものは作れない
ということだったのではないでしょうか?

 ということで、JIS配列は、もう経産省にさえ
手のつけられない、事実上の標準になって
しまいました。

 その最大の利点は、どのメーカのパソコンでも
同じものが使えること。(汗)

 誰も良いとは思っていないのに、誰にも変え
ることができない。 で、誰が利益を得ているわけ
でもなく、みんなに負担を押し付け続けている
妙なデファクト・スタンダードです。

 20世紀の日本人が、21世紀の日本人に残した
悪しき遺産の一つ …と思うよ。

 (この項 つづく)

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